いつ死んでもいいけどって思ってたのは私だけで、やっぱりパパは私に死ぬなと言うし私は強い娘でいないといけない

家族のことは大切にしたい、こんなに大事に20年も育ててくれてありがとうとほんとうに思う

でももう、取り戻せない大切な感情

ごめんね このところはやくひとりになりたい、とばかり思っている

あなたはろうそくのような人だと、薄暗い夜道の上である人に言われました。足早な春の夜。とてもぎこちなく大切にしようとしながら、過ごした夜は温かかった。

赤いワインを飲みながら、唇の黒ずんでいくのを感じています。安心で、きれいな夜を思い出しながら飲むお酒はとても熱くて美味しい。とても耽美な思い出です。とても、絵画のような思い出です。

恋なんてもうしない。その確信が強くなればなるほど、誰とも安心して居られるような気がします。わたしは人がとてもすきです、それが人間愛であり続けることを祈りながら、今日も人をすきで居ます。すきなまま、また別の誰かのところへふらふらと旅立ちます。次に会う子に触れる日をやんわり心待ちにしながら、ぼんやり記憶の余韻に浸りながら、こんなようにわたしはいつまでも独りを守り続けます。

独りで居続けることが、すきな人たちとずっと繋がって居られる唯一の方法のように思えます。それ以外にはないのです。だれかと永遠を約束しようと思ってしまったら、ふと安心に任せて羽根を休めてしまおうとしたら、きっと全てがおわってしまう。

泣きながら羽ばたく夜に赤を飲む つぎの港であの子に会える

少しずつ酒に溺れて、どうしようもない女になっていく様を真面目に記録してみたいという欲がある。落ち込んでとても自分勝手で子供っぽくて、だけど少し綺麗な日常の一片を真面目に残してみたいという欲がある。それをいつか誰かが見つけて真面目に読んでくれたら、なんてすてきだろう。

この体や心には、きらりとするものが一つもないように思う。じぶんのことを見つめすぎて自分らしさがとても詰まらなく思える。詰まらなくて、野暮で少し不快な匂いがする。じぶんのことが好きでない。春に、憧れているひとに会う約束があるのだ。まだあるから、まだ眠れない。どんな服を着ていくのが一番良いの、どんな振る舞いが一番良いの、自分を保てなくて、心が萎れていく。会うのが申し訳なくなってくる。不釣り合いすぎて幻滅されるだろうな、そんなことならずっと、憧れの人たちの中の私は概念のままでいいと思う。くだらない実体に落ちぶれたくない。

じぶんを綺麗だと思っていたい。じぶんの好きな自分でいたい。ひどく鬱になって仕舞えば、何にも食べられなくなって、お腹や顔や足の感じも、今にも消えてしまいそうな弱々しいそれになれるのかな。

きょうの日記、つまんないね。よくある話すぎて

江國香織さんの『きらきらひかる』を読み終わった。とってもよかったよ。とってもよい作品ほど私は、「とってもよい」ということば以外の表現ができなくなる。さいきん、心の解像度がひどく落ちている。いいことなのか悪いことなのか。さいきんの私の文章は、ありきたり。だれも見ていてはくれない。だれも覚えていてはくれない。さいきんの私は、誰にとっても、生きていても死んでいてもあまり関係ないのではないかなってそう思うよ。

これから映画見るんだ。こんなにいろんな作品を一気に摂取すること、普段ならあんまりないんだけど。現実は温度差がありすぎて息ができなくて、なるべく誰かの創作の中に溺れていようってそう決めている。私が私でいる時間、どんどん減ってる。それでいいんだ

 

すごい春です このひと月でわたし、すきだなって気持ちをたくさんみつけたよ。わからない愛 これらをわからない愛と定義して、たよりなく遠い瞳で生きていこう

なにかの観点で相性の良い人といるとき まるで世界がまるごと報われたようなおおきな気持ちに、毎回なる。でもバイバイした後は速やかにこころが冷えてまたおなじ 私たちは近いようで別の人、とか思うんだ。人は会うたび変わるし別れるたび変わる。望まない方へ進んでいったとしても、こんな人の性を責めずにいたい。自分のこともあんまり否定しないでいられるといいね

お揃いのものはなにもない それでもなんにもかまわない って、すごい すごいな

わたしは自由だから すきな人たちの自由を傷つける人ではなく、守ってあげられる人でいたい 自由な人がすきだから それがいいね

 

すてきなこと やさしい気持ちで私はこれから何度も思い出すのかな みんな一人ひとりが私には特別だけれど、いやに忘れられそうにないことって時々ある。毒のように私の心臓を麻痺させている、あの一つ一つが私にはあどけない恋なのだと思う。女の子も男の子も一括りに、みんなの心を私はたくさん食べて生きていくのかな。なんだか最近倫理がわからない 誰かに殺されたってしょうがないかもね

結婚とか子育てとか、社会的義務のことは正直考えたくない 私は私のために生きて、世界の未来と繋がれていないことを後になってちゃんと後悔して、それでも純粋な私のままで死ねたらいいなと思う

可愛いほどに無責任な生き物たちですこし心地よいことをして、ぼくらは絶対にドロドロの気持ちで傷つけあったりしない、なんて、能天気な安心感でなるべくずっと味方でいたい

味方がいるんだと言う気持ちが少しでも長く続くこと

誰かの憧れであるより、安心でいたい。ああでも、一方的に安心を押し付けられるのはいやだ。うまく行かなかったことを忘れないようにしたい、どんな辛い場面でも、傷を負うのが私だけではないかもしれないことを忘れないように

 

たくさん、いろんなことを知りたい。知ってどうするのって思うかな いろんな感情を知って、いろんな傷つき方をして、いろんな無気力さを知って、そうやって星の影で泣いている人のことわかってあげたいなんて 思うんだよ 恥ずかしいくらいほんきでね

でもおなじように、なんにも、なんにも知りたくない もう心が壊れてしまう

2月にね、ちひろさんという映画、すてきな人と一緒に観て、とってもよかったんだよ ちひろさんみたいに、綾ちゃんみたいに、とおくでふらふらと生きていたいな あの人は寂しくてきれいな人だったって誰かに思い出してもらいたい。背中や、襟足や、横顔だけでひとの記憶に腰をおろせたらとっても満足だな

私はナンセンスなロマンチストだから それでいて野蛮な寂しがりやだから 飼い慣らされることはないし 完全に私を満足させてくれる人も場所も、何処にもないよ あくまで肯定的な意味でね

私もっときれいになる きれいでカッコよくて、情けなくて、いちばん最悪なそんな人になる 。早く一人になりたい お仕事を始めて、きれいで醜いひとになろう。大学はちゃんと卒業するけど、故郷には帰れないかもしれない。誰にも内緒で遠くの街に越したいね、東京に行ってもいいかなって今は思うよ もっと感性をぼろぼろにしてくれる場所を、探している

人と別れた後 さびしくて息ができなくなって、焦りながら買った缶ビールを苦しいくらい一気に飲んで、バスターミナルへ向かう夜の時間。あんなに美しい時間がほかにあるだろうか。

ねむたくなってきた。私はもうずっとごめんねをいう旅の中にいる。罪滅ぼしのような、罪深い旅の中にいる